


このTシャツを一言で言うと? 「毎朝、なんとなく手が伸びてしまう」一枚。
前作のウール混Tシャツが好評だったので、 今回、さらにもう一歩、リラックスの方向へ踏み込みました。
前作は立体裁断を採用した、山と街の両方で使えるアクティブな一枚。 今作はよりリラックスに特化したシルエットで、 ゆったり着たい日や、暑がりさんにも対応できる設計にしています。 「動きやすさ重視」なら前作、「着心地とゆとり重視」なら今作、という選び方がおすすめです。
身幅はよりゆったりと。 首元も、前回より少し広く開けて、 詰まった窮屈さを手放しました。
風が抜ける面積が増えた分、 体にまとわりつかず、空気をふわっと含む着心地に。 汗ばむ日でも、生地と肌のあいだに涼しい層がある感覚です。
ゆるいのに、だらしなく見えない。 その理由は、素材の落ち感にあります。 メリノウールとポリエステルの混紡が生む、 自然に体に沿うドレープが、 リラックスしたシルエットの中に、きちんとした佇まいを残してくれる。
鏡の前に立つと、 体のラインを拾いすぎず、でも覆い隠すのでもなく、 ちょうどいい塩梅で、印象がすっきり軽くなる。
山に着ていけば、行動着としてしっかり機能する。 街に着ていけば、カフェでも散歩でも、さらっと様になる。 どちらかに寄りすぎない、真ん中の心地よさ。
着替えるたびに気合いを入れるのではなく、 手を伸ばしたら、いつもそこにある。 結局これを選んでしまう。 そういうTシャツが、いちばん長く付き合える一枚だと思っています。
生地のこだわり



メリノウール50% × ポリエステル50%。 この配合には、山での実体験から辿り着きました。
ウール100%は、素晴らしい素材です。 調温・調湿に優れ、春秋冬の日帰り登山なら文句なし。 ただ、とにかく乾かない。
以前、空木岳でウール100%を行動着にしていたとき、 朝、寝巻きのベースレイヤーから着替えようとしたら、 前日の汗が抜けきらず、冷たいまま袖を通すことになりました。
日帰りなら気にならないことが、 泊まりになった途端、弱点になる。 アルプスのように環境の変化が激しい山では、 雨でウェアを濡らしたり、レインウェアの中がびしょびしょになることもある。 そんな場面で、乾かないウェアは、体温を奪うリスクになります。
だから、ポリエステルを50%。 濡れても乾きが早い。行動中の汗も、停滞中の冷えも、引きずらない。 そこにメリノウールの調温・調湿が加わることで、 寒いときはじんわり暖かく、暑いときはすっと涼しい。
どちらかの素材だけでは届かない場所に、 この配合なら届く。 山で実際に痛い目を見たからこそ、たどり着いたバランスです。
¥12,000(税込)
コンパクトスピニングで、上質な糸から

このTシャツの糸は、「コンパクトスピニング」という紡績技術で作られています。 空気の力で繊維をぎゅっと束ね、毛羽を包み込むように撚りをかける。 それによって、均一でなめらか、毛羽立ちの少ない糸に仕上がります。
ウールとポリエステルの混紡は、一般的に毛玉ができやすい組み合わせです。 ただ、このコンパクトスピニングによって毛羽立ちが抑えられているため、 ウールポリ混紡にしては、比較的毛玉ができにくい仕上がりになっています。 混紡の弱点を、糸の段階からケアしているということです。
糸の上質さは、着心地にもそのまま出ます。 肌にふれた瞬間のなめらかさ、軽さ。 ウールにありがちなチクチク感もありません。 使用しているメリノウールは18.5マイクロンの細さ。 この数値が小さいほど肌あたりがよく、素肌に直接着ても快適です。
生地の厚みは143g/m²。 ウールのベースレイヤーは150g/m²前後が一般的ですが、 あえてやや薄めに設定しました。 透け感が出ない厚みは確保しつつ、 ポリエステル混紡による速乾性と耐久性で、年間を通して使える一枚に。
発色の良さも、この糸ならでは。 毛羽が少ない分、染料がきれいに乗り、色に深みと鮮やかさが出ます。
こだわりのディティール


首元は、前回のモデルよりも少し横幅を広げました。
理由はシンプルで、 首まわりは、いちばん最初に暑さを感じる場所だから。
行動中、体温が上がると、 まず首元に熱がこもりはじめる。 ここに余裕があるだけで、胸元から熱気がすっと抜けていく。 歩きながら自然と換気される感覚は、 一度知ると、首の詰まったTシャツに戻れなくなります。
汗で生地が張りついたときも、するっと脱げる。 テントの中や山小屋での着替えも、もたつかない。 レイヤリングで上にフリースやシェルを重ねても、 首元が詰まって窮屈になることがありません。
ゆったりしているけれど、だらしなくは見えない。 鎖骨がちらっと見えるくらいの、絶妙な開き加減です。
暑がりの人ほど、この首元の抜け感に気づくと思います。 夏に向けて、一枚で着る機会が増えるこれからの季節にも、ちょうどいい開放感です。

Yジョイントスリーブ
袖の付け方にも、ひと手間かけています。
このTシャツは、腕をY字状に縫い付ける「Yジョイントスリーブ」を採用。 肩まわりの可動域が広がり、腕を大きく上げても、裾がめくれ上がりにくい構造です。
これが効いてくるのは、意外と地味な場面だったりします。 岩場でぐっと腕を伸ばしたとき。 テント泊で寝返りを打ったとき。 ザックのショルダーを調整しようと手を上げたとき。
普通のTシャツだと、そのたびに裾がずり上がって、 背中がヒヤッとする。 あの小さなストレスが、行動中ずっと積み重なる。
Yジョイントスリーブなら、動いても裾が定位置に留まる。 背中の冷えを気にせず、動きたいように動ける。 地味だけど、着ている時間が長いほど効いてくるディテールです。
着丈とリブ
着丈は、少しだけ長めに設定しました。
50年代のビンテージスウェットをモチーフに、 腰をしっかり覆う長さで、背中の冷えを防いで、 かがんでもお腹が出ない。そういうわがままを叶える長さです。
そして、裾のリブも長め。
ゆったりとした生地が裾まで続いて、 リブがきゅっとアクセントになる。 主張しすぎないのに、どこかかわいい。
ビンテージの空気をまといながら、 さりげなくスタイルを作ってくれる裾まわりです。


左下にさりげなく入った「ltm × [sn]」ロゴ
左下には、ltm × [sn]のコラボロゴをさりげなく配置しました。
大きすぎず、目立ちすぎず。 でも、知っている人が見たら、ちょっとうれしくなる。 そんな控えめなかわいさです。
シンプルだから、どんなスタイルにも邪魔をしない。 だからこそ、毎日手が伸びる一枚になる。
ほんの小さなところに込めた、ちいさなこだわり。 気づいたときに、すこしだけ気分が上がります。
縫い目まで、気持ちよく。
このTシャツには、フラットシーマー縫製を取り入れました。
縫い目の凹凸が出にくく、 素肌に触れても、ごろつきや違和感をほとんど感じない。 着た瞬間から、すっと体に馴染んでいく感覚です。
もともとは競泳水着や、トップアスリート向けのウェアにも使われる技術。 でも、その恩恵は日常にこそ効いてくる。
登山中、ザックを背負って何時間も歩くとき。 家でゆったりくつろいでいるとき。 「縫い目、気になるな」と思う瞬間が、一度もない。
その静かな快適さが、 一日中着ていたくなる理由のひとつです。


肩の縫い目は、背中側へ。
肩の縫い目を、あえて背中側にずらした設計にしています。
一般的なTシャツの縫い目は肩の真上にありますが、 そこにザックのショルダーハーネスが当たると、 長時間の歩行でじわじわとストレスになる。
縫い目を背中側にずらすだけで、 その干渉がなくなります。
歩いているうちに気になりはじめる、あの小さな摩擦がない。 それだけで、山での一日がずいぶん変わります。
こだわりの5分袖
夏の登山でも、山の上では薄ら寒い瞬間がある。
樹林帯を抜けたとき、稜線に出たとき、 風が吹いてきたとき。 夏でも、標高が上がれば気温はぐっと下がります。
半袖では少し心もとない。 でも長袖を持ってくるほどでもない。
そのちょうど間を埋めるのが、この5分袖です。
普通の半袖と比べて、ほんの数センチの違い。 でも、その数センチが全然違う。 肘に近づくほど、体感の寒さはぐっと変わります。
暑くなったら、さっと袖をまくるだけ。 たったそれだけで、自分の体温を自分でコントロールできる。 レイヤリングするほどでもない、ちょっとした温度調整に、 5分袖という選択肢はいちばんシンプルな答えだと思っています。

カラーリング




やわら生成(きなり)について
正直に言います。 やわら生成は、透けやすい色です。
サンプルを確認したとき、 [sn]の担当者からも「透けますよ」と言われました。 それでも、GOを出しました。
漂白していない、自然のままの色。 どんなボトムスにも馴染んで、 着る人を選ばない、懐の深さがある。
真っ白よりやわらかく、 ベージュより清潔感があって、 やわら生成にしか出せない空気感があります。
そして、顔まわりが明るく見える。 首元に近いこの色が、自然と肌を明るく引き立ててくれる。 着るだけで、顔映えがする色です。
インナーはクルーネックタイプを推奨します。 ミレー ドライナミック スルー II(グレー or ブラック)との相性が特によく、透けを防ぎながら快適に着ていただけます。
その一手間をかけてでも、 着たくなる色だと思っています。
サイズスペック

こんな人におすすめ!
- 山でも街でも使えるTシャツを探している
- 着心地はラクに、でもだらしなく見られたくない
- 暑がりで、首まわりや脇の蒸れが気になる
- 汗をかいても、サラッとした状態をキープしたい
- ゆったり着たいけど、シルエットは気にしたい
- テント泊や小屋泊など、泊まりの登山にも使いたい
そういう、ちょっとわがままな一枚を探していた人に、届けたいTシャツです。